印刷・加工の種類

オフセット印刷

紙やフイルム素材への印刷に使用される最もポピュラーな印刷方法です。
その再現性も高く、高精細な印刷が可能です。
当社ではAMスクリーン(240線)や、高彩度・高精細・高品質のＦＭスクリーン10μの印刷を行っています。

フルカラーインクジェット

版材を使用しないため小ロットからの印刷が可能です。
グッズ本体へ直接プリントをする方法で、グラデーションや写真原稿などの場合に適しています。
プラスチックや木材、ステンレス、アルミなど色々な素材へのプリントが可能ですが、
インクが定着しにくい素材もあります。
また、グッズ本体色が印刷色への影響するのを抑えるため"白止め"が必要です。
シルク印刷では不得意なグラデーションや写真原稿などの場合に適しています。

昇華転写

転写紙にインクジェットプリンタで印刷をし、その転写紙の印刷面を素材に合わせて、
熱転写機（ヒートプレス機）にて、約200℃の高温と圧力を加えます。
熱で気化したインクが被転写物の分子構造に入り込み、染色する技術です。

昇華転写は製版が不要で一枚から転写できます。再現性は昇華の状態により色のブレが生じます。
布生地以外の、マグカップ、ビールジョッキ、お皿、水筒、コースター、マウスパット、名刺ケース、
タイル、マグネット、マット、アルミ、ガラスや金属など、様々な素材を被転写物とできるので、
表現の幅が広がります。

シルク印刷

水と空気以外のほとんどの素材（布、プラスチック、金属等）に印刷できます。
（シルクスクリーン印刷とも言われます。）版材に化学繊維を使った方法で、版の上にインクを乗せ、
上から圧力をかけて印刷面に圧着させます。手動式や自動式の印刷機があります。
版材に化繊を使うため、細かい線や広範囲のベタ、白抜きなどの印刷には向きません。

版材は主に90～120線の化繊がよく使われますが、細い線や細かいトーンを再現するために
高精細な300線以上の版材を使用することもあります。
また、印刷物が平らでないとうまく版が当たらずきれいな印刷ができないので、
印刷する素材によっては大きな差が出ることもあります。
不織布や布地の素材の場合は1mm以上の太さの線の方がきれいに仕上がります。

多色刷も可能ですが、位置合わせの精度はオフセットに比べてひくくなります。
不透明なインクを使用しているので、2色の刷り色の境界付近で0.5mm～1.0mm位重ねると
きれいな印刷が出来ます。インクの下の色はほぼ隠れますが、濃い本体色に薄い刷り色の場合などは
下の色が透けて見える場合もあります。

パット印刷

凸凹のある面や曲面などの印刷に適しています。版材に柔らかいゴムパットを使い、
インクを印刷面におしつけてインクを転写して行きます。
ゴムパットの大きさ＝印刷範囲となりますので、直径50mm程度が最大の印刷範囲となります。
多色刷の場合、位置合わせはほとんどできません。再現性はシルク印刷と同程度です。


グラビア印刷

薄くて柔らかな素材やポリ袋やビニールへの印刷に良く使われます。
版材は非常に高価な凹版を使用するため、最低ロットは1000～3000枚となり 小ロット印刷は
できません。ビニール等の柔らかく伸縮性が高いものの場合は、厳密な位置合わせには向きません。
とくに多色刷の場合は3～5mmの位置ずれがおきます。
オフセットと同じく透過性が高いインクのため、元の素材色の濃いものに淡い色をのせると
地色にひきずられてしまい、実際に印刷した色と発色が大きく変わってしまうことがありますので
お気を付けください。


箔押し(ホットスタンプ)

箔型（亜鉛・銅・真鍮）を作成し、紙、ビニール、プラスチック等の素材に高温で圧力をかけて
箔材（金箔・銀箔等）を圧着します。
素材によっては高温により変形する場合があるので、熱に弱い素材、広い範囲の加工には向きません。
加工する素材により箔材の制限がありますが、印刷とは一味違った表現が可能です。
箔材の種類によってはかなり高価なこともあります。
箔押し原稿は実線で0.3mm、白ヌキで0.7mm以上あるときれいに再現できます。
白ヌキになる部分が狭いと（0.5mm以下）箔が抜けきらずに残ってしまい、
きれいに仕上がらない場合もあります。


型押し加工

＜デボス加工＞
革などに表面から型を押しつけ、表面をへこませる加工です。色を使用せず文字や絵柄、
図形などが表現できます。

型押し加工にはこの他、エンボス加工（表面を浮き出す加工）などがあります。


織り込み加工

＜ジャガード織り＞
パイル（タオル表面のループ状の糸）の上げ下げや色の違う糸の織りで柄を出していく加工です。
多色やカラーのプリントタオルとは違い、カラフルではありませんが、織りで表現する
独特の風合いが楽しめます。


エッチング加工

金属などの素材に必要なパターンに耐食膜を形成し、部分的に腐食させる化学的な精密加工技術です。
精密写真画像により加工形状を決めるため、ミクロンの複雑微細な形状パターンが可能です。
加工素材はステンレス、鉄、銅材、真鍮など、仕上げにメッキ加工（ニッケル、金）などを行います。